【書評】知的生産の技術



今回は書評です。



知的生産の技術 (岩波新書)

 

知的生産の技術 梅棹忠夫

著者梅棹忠夫はこの本を執筆した当時京大人文科学研究所教授でした。3年ほど前に亡くなったようです。この本は京大式カード(※知識を整理するための紙のカード)の導入本としても有名で、アイデア発想法では既に古典です。パソコンが普及した今、京大式カードについての記述はすでに時代遅れなものも多いのですが、学べるところが多い本でした。内容は以下のような感じです。

知識を管理する技術

  •  本書の「まえがき」「はじめに」部分
  • ノートの取り方や知識の整理法などは学校で教わらず、各人が思い思いにやっている。そのような「技術」は軽視される傾向にある。しかし、効率のよい方法を共有してみんなで発展させていくことが重要

発見ノート

  • 本書の「1.発見の手帳」部分
  • 著者は少年時代、ダ・ヴィンチを真似て、自分の得た知識をなんでも書き留める携帯式の手帳を使い始めた。手帳はだれが読んでもわかるように整理して記入する。メモ書きのような自分にしかわかる書き方はしない。そのため、小論文のようなしっかりした書式で手帳を書くようになった。
  • 手帳では事足りなくなったので、代わりに小さめのノート(B6)を使うようになった。
  • そこに気づいたことや考察をとにかく書きつけるようにする。1ページに1項目ずつ。もし次のページに渡る時は「○○(続き)」のように書いておく。

 

ここまで、著者がなぜ知識を管理する技術を重要視するのか、著者自身や友人がそれをどう発展させてきたかが書かれています。その試行錯誤の歴史が興味深いです。マニュアル本を読んで書いてあるとおりにするのは簡単ですが、こうやって自分で考えて工夫していかないと考える力は育たないし、自分に合うやり方も見つからないのだろうと思います

 

京大式カード部分はそれほど有用とは思えませんが、一応書いておきます。

京大式カード

  • 「2.ノートからカードへ」「3.カードとそのつかいかた」部分
  • B6程度の大きいカードを使う
  • なんども「くる」カードなので、しっかりした厚紙を使う。
  • 覚えるための単語帳とは違って、「覚えないためのカード」なので、書いてしまった知識は頭からは忘れてしまってよい。
  • パソコンが普及した今では、カードを作る人はいないと思います。現在なら、evernoteを使ってメモ管理する人が多いのではないでしょうか。
  • 本書のそれ以外の部分は、フォルダやファイルの管理法が大半です。現在ではそれほど有用ではないと思います。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です