朝の作業時間を確保できれば、夜同じ時間をかけるよりずっと効率よく仕事が進むことは実感されている方も多いと思います。でも、朝早く起きること自体がなかなか大変なもの。目覚まし時計のアラームを何個もセットしたり、前日の夜早く寝るようにしたりと皆さん工夫されているようです。これからの寒い季節には、早起きはどんどんつらくなっていきますよね。
そこで今回は、爽快な目覚めのために開発されたSleeptracker(スリープトラッカー)という振動型腕時計のレビューをします。
Sleeptracker(スリープトラッカー)
この腕時計をして寝るだけで、朝に体が覚醒した頃を見計らって振動で起こしてくれます。
特長
- 夜、起きたい時間をセットして寝ると、その時間の10分~90分前(自分で調整できます)から快適に起きられる時間を察知して起こしてくれます。睡眠中、熟睡している時は体が全く動かない静かな状態ですが、覚醒に向かうと寝返りなどの動きを伴います。この動きによる振動を読み取って、覚醒時間に近づいたら起こしてくれるそうです。
- 腕時計の振動で起こしてくれるので、家族がいる人も周りを起こす心配なく朝活できます。
- 「スリープトラッカープロ」や「スリープトラッカープロ・エリート」などの高価モデルでは、自分の睡眠データをUSBでパソコンに送ることができます。自分の睡眠サイクルを管理したい人には嬉しい機能ですが、USBで接続はちょっと面倒ですね。そもそも、高価モデルにしかついていない機能です。
- 普通のユニセックスモデルの他に、メンズモデル・レディースモデルといくつか種類が揃っています。もっとも、かなりゴツいので日常的につける気には私はなれません。
欠点
- 最も廉価なモデルでも1万8000円前後~と、手軽に試してみる気にはなれない価格です。
当然ですが、振動で目が覚めた時にベッドから抜け出す気合がないと実際は起きられません。
レビュー
実際に自分が買って試してみた感想です。
良いと思ったところ
- 確かに、自分の意識がはっきりして目が覚めてきたタイミングで振動して起こしてくれます。例えば、起こされて思い出してみるとちょうど寝返りをうって動いた瞬間だったり。起きやすい時間を予測して…という売り文句は正しいようです。
- 振動で起こしてくれるので、周囲の迷惑を考えなくてよいというのもよい点です。パートナーや小さいお子さんと添い寝されている方、旅行や出張で同部屋の人がいるけれど早く起きたい方などに向いています。もっとも、振動で起こすというだけでしたら他に廉価な時計はいくらでもありますが。
悪いと思ったところ
- 確かに目は覚めるのですが、そこから起きだして実際に机の前に座るまでたどり着くには自分の気合だけが頼りです。スリープトラッカーは起こしてくれるだけで、その後は手伝ってくれません。体が覚醒し始めた時間というのは、いわゆる「起きたけどあと5分だけ寝たい」という時間でもあるわけです。特に寒い季節は、ハードルの高い誘惑ですね。早く起きて仕事なり趣味の作業なりしてやるぞ!という気合と根性がある人だけが、この時計の真価を発揮できるでしょう。
- 実は私がここで引っかかったのですが、腕を拘束されて寝ることに耐えられる人ではないと使えません。もともと私は体にアクセサリーや腕時計をつけている感覚が好きではないのですが、一番リラックスしたい睡眠時にその感覚がずっと伴っているというのが非常に不快で、大抵いつのまにか外して寝てしまっていました。それでもセットした時間に枕元で振動してくれるのでないよりはましですが、体に直接つけていないと、覚醒した時間を察知して起こしてくれるというスリープトラッカーの一番の特長が活かせません。
ということで、私はスリープトラッカーを買ったものの、一週間ほどで挫折しました。まさか腕時計をつけて寝る感覚自体がネックになるとは予想していなかったので、残念です。二度寝の誘惑もあるにはあったのですが、季節柄起きるのがそんなにつらい室温でもなかったので乗り切ることはできました(朝まで腕時計を装着し続けられた日限定ですが)。
腕時計を装着して寝るのが気にならない・目が覚めた後ベッドから起きだす気合があるという人は、試す価値があると思います。