スタンフォードの自分を変える教室



スタンフォードの自分を変える教室、世界中の様々なベストセラーランキングで1位を獲得していて評判がよいので、ようやく読んでみました。

こんな人向けの本

自制心を鍛えたい人は、読む価値があると思います。具体的に挙げると、

  • タバコをやめたいと思っているのに、どうしてもやめられない
  • ダイエットしたいと思っているのに、つい食べ過ぎてしまう
  • 毎日運動しようと思っているのに、帰宅するとついダラダラとネットサーフィンをしてしまう
  • キャリアアップのために毎日1時間は勉強したいと思っているのに、その時間がとれない
  • 子供に対してつい怒鳴ったり、手を出したりしてしまい毎回後悔するが直せない

などなど、ほとんどの人が思い当たることがあるのではないでしょうか。

自制心をもって、もっと理想に近い生き方をしたいと考える人は、ぜひ読んでみてください。

 

本の内容

結論からいうと、私はこの本を高く評価します。ぜひ、本文を読んで欲しいです。

 

Amazonのレビューなどを見ても書いてありますが、内容は当たり前のことが多いです。要約すると、『どうして私たちは、ダイエットにいけないとわかっているのについ甘いお菓子を食べ過ぎてしまうのか?それは太古の人類が生き延びるため、エネルギーを蓄えようとする本能を身につけてしまったためです。しかし豊富に食料が溢れる現在、もはやその本能に従っていてはカロリーオーバーするのは当然です。甘いケーキに手を伸ばす前に、自分が本当に目指すものは健康的な生活、スマートな体型であることを思い出して、本能に負けないようにしましょう』という感じです。もちろん本文では、科学的な根拠や心理実験の結果などをもとにもっと説得力がある説明がされているのですが、書かれていることの多くはそれほど意外なことではありません。

甘いものを控え、毎日ジョギングし、十分な睡眠をとるー 健康によいと頭ではわかっていても、実行できないことは多いものです。それを魔法のように解決してくれる奇跡のような本をわたしたちは探してしまいがちです。一方この本は、よいとわかっていることがしっかり実行できるように、説得力をもって再確認させてくれます。魔法の本を探すより、こちらの方がよほど地道で効果があるからこそ、本書はベストセラーになりえたのだと思います。

 

印象に残ったポイント

悪い自分に名前をつける

やろうと思っていることを先延ばしにしてしまい、全然できないときは、そんな自分に「怠け虫」とあだ名をつけます。そして、先延ばしにしてしまいそうなときは、「あ、また怠け虫が出てきたぞ」と心の中で思います。こうして、自制心をうまく働かせられない自分を客観的に見ることによって、もう一人の自分(つまり、自制心をもっている自分)を呼び出せるというわけです。

 

瞑想をする

集中力・自制心を高めるのに、瞑想は非常に効果が高いそうです。リラックスできる姿勢で座って、呼吸を吸って吐くのを意識して繰り返すだけ。

 

面白いことに、瞑想というのは、瞑想に向いていない人に対してもっとも効果があるそうです!これは目からウロコでした。

瞑想をはじめて1、2分ですぐに気がそれてよそごとを考えてしまう人にこそ瞑想を試して欲しいのです。というのも、「瞑想をやろうとして気がそれて、ハッと気づいてこれではいけないとまた瞑想に戻る」という意識の流れこそが集中力を高め、自分を制する心を鍛えることになるそうです。意識がそれそうな自分を目的に引き戻すことこそ、集中力や自制心を高めるポイントなのです。

 

賢い方の自分は何を望んでいる?

さっきの「悪い自分に名前をつける」と似ていますが、何か選択を迫られたとき、やってはいけないことをやってしまいそうなとき、「賢い方の自分は何を望んでいる?」と自問してみましょう。

悪い方を選択するとき、たいていはそちらを選択する本能や心理的な原因があります。それらに流されず、理想的な選択をするために、「流されてしまう自分」と「賢い方の自分」に自分を分けて、後者ならどうするか考えてみましょう。賢い方の自分がどうするかわかった後でも、あえて愚かな選択をするでしょうか?普通ならしないですよね!

 

「意思力のチャレンジ」について、今日行った決断を振り返ってみる。

意志力のチャレンジ」とは、本書のキーワードです。

タバコを吸いたいと思っても吸わない、甘いお菓子が食べたいと思っても食べない、とても疲れているけど将来のために勉強する、など、長期的にやりたいと思っていることを成し遂げる力が「意志力」です。やるか、やらないかの選択を迫られたとき、選択肢のうちから自分に本当に必要な方を選べるかが「意志力のチャレンジ」です。

 

一日が終わるときに、今日一日どんな選択をしたかを振り返ってみましょう。

  • 朝早く起きて勉強しようと思っていたのに、眠くて二度寝してしまった
  • 同僚に理不尽なことを言われてかっとなったが、怒りを爆発させず冷静に反論することができた
  • 夕食は軽くとろうと思っていたのに、がっつりステーキを食べてしまった
  • 10時には寝ようと思っていたのに、ダラダラネットサーフィンをやって結局12時まで起きてしまった

こんな感じです。最初の頃は、悪い選択ばかりしていても、こうしてその日の選択を振り返ることを習慣づけると、そのうちよい選択の方が増えていくという実験結果があると本書は述べています。

 

自分に取って一番大事なことはなにか?

いつも、この質問をするようにしましょう。「ここでこのワンピースをばっと買えたら、今年の夏は楽しく過ごせるだろうなあ。だけど、それでボーナスがなくなったら、老後のための貯金がなくなってしまう。自分にとって一番大事なのは、いまここでワンピースを買うことなのか、それとも老後のために貯蓄を増やすことなのか、どっちだろう」というように、自問自答してみてください。そうすることで、ダイエットしているのについ甘いものを食べてしまったり、しなければならない勉強があるのに疲れているからといってついさぼってしまったり、という悪い選択をしなくてすみます。

 

自制心を保つには、呼吸を遅くする

瞑想のところでも呼吸の話がでてきますが、特にゆっくりと息を吐くことによって精神的な高ぶりを沈め、自制心を保ちやすくなるそうです。

衝動的に怒ったり、やってはいけないことをしてしまいそうになったら、ゆっくりと呼吸をしてみてください。

 

自分をコントロールする力の秘密

自制心をはじめとする、自分を抑制する力のことを、本書では自己コントロール力と呼びます。

  • 自分をコントロールする力には、実は限りがある。朝にもっとも高く、自制心をつかったり我慢してりするごとに目減りしていく。だから、なにかを我慢した後は別のなにかが我慢できないことが多い(甘いお菓子を食べることを我慢した後は、衝動買いが我慢できなかったりする)。
  • エクササイズをすることで、失った自己コントロール力を取り戻すことができる。散歩やジョギングなど、屋外で緑と触れ合うグリーンエクササイズが特に効果的。時間は5分など短時間でOK。
  • しっかり睡眠をとる(6時間以上)ことが、自己コントロール力を保つのに重要。
  • 朝がもっとも自己コントロール力に溢れているので、自分にとってもっとも重要なことは朝にやるとよい。
  • 甘いものを食べることで、自己コントロール力を取り戻すことができる。
  • 自己コントロール力は、自分にとって困難なことをすることで鍛えられる(右利きなら意識して左手を使ったり、汚い言葉を使うのを我慢したり,座っているときに足を組まないように気をつけたりなど)

 

疲労は肉体の限界ではなく、精神的なブレーキ

実験によると、非常に疲れたと本人が感じているときでも、肉体的には実はそれほど疲れていないそうです。これ以上疲れて本格的な疲労にならないように、脳がブレーキを発しているだけなのです。つまり、疲れたと感じても、それは脳の偽命令に騙されているだけで、実際はもっとがんばれるのです。

ただし、本当に疲れ切っている場合もあると思いますので、疲労感は疲労のバロメータとしてはそれほど信頼できないということを覚えておく程度にしましょう。

 

昨日も明日も、今日の代わりにはならない!

一日の終わり、疲れ果てているときに勉強しようとしても全然やる気がでなくて、「明日がんばることにして、今日はやめて寝てしまおう」と思ってしまうことってありますよね。同様に、昨日すごく頑張ったので、その貯金があるから今日はなんとなくやらなくていいような気がしてしまうことも。

でも、毎日コツコツ頑張る計画をたてたのなら、昨日がんばったから・明日がんばる予定だから、という理由で今日休むのはおかしいはずです。過去の自分や未来の自分の頑張りに関係なく、今努力しましょう。

 

やってみても満足感を得られない欲望がある

ストレスでいっぱいで、衝動的に大食いしたり、散財したりしたくなることってありませんか?たくさん食べたり、パーッとお金をつかって好きなものを買うとなんとなくスッキリした気がして、ストレス解消できたような気持ちになりますよね。でもそれって、本当のストレス解消にはなってないんです。

このような行動はアドレナリンの分泌を引き起こすので、それによる興奮によってストレスがなくなるような錯覚が起きます。しかしそれは錯覚で、本当にストレスが解消されているわけではありません。

本当にストレス解消になるのは、大食いや衝動買いではなく、エクササイズや自然の中を歩く、家族や友人と過ごすなどです。ただしこれらは前述の行動と違って、アドレナリンの分泌による興奮を引き起こさないため、ストレスがなくなることが自分にハッキリと感じられないのです。そのため、大食いや衝動買いの方が、エクササイズなどに比べてストレス解消できるような気がしてしまうというわけです。

アドレナリンの分泌に騙されず、本当にストレスが解消できる方法を選びましょう。脳を興奮させてスッキリするのはほんの一瞬で、積もり積もったストレスの解消には実質ならないのです。

 

ストレスによって誘惑に負けやすくなり、無意味な気晴らしに走りがち

ストレスがたまっている状態だと、誘惑に負けやすくなるそうです。ストレスがない状態のときに比べて、SNSを頻繁にチェックするなど全く問題の解決につながらない気晴らしをしてしまいがち。心理学的にそういう傾向があることを知っておけば、無駄な気晴らしに時間を浪費しなくてすみますね。

 

自分を許すことが、次回のために有用な反省につながる

 仕事がうまくいかないとき、失敗してしまったとき、つい自分を責めてしまいますよね。でも自分を責めるより許してあげたほうが、より冷静な気持ちで反省できます。実際、失敗した時にその人を許す言葉をかけたグループとかけなかったグループで、その後同じテストをした時の得点の上がり具合が違うという実験の結果もあるようです。失敗してしまったときも、「緊張したらうまく言葉が出てこないのは仕方ない」といったん自分を許す方向で考えてみましょう。

 

将来の自分は万能の他人ではない

人は将来の自分について想像するとき、粘り強く努力ができ、才気煥発で完璧な人を思い描く傾向があるそうです。まるで今の自分とは別の人間です。

なので、将来の完璧な自分だったらもっと努力してすぐに結果をだせるので、今がんばる必要はない、と思ってついさぼってしまうのだとか。でも、将来の自分は今の自分の延長線上にいるのですから、今がんばらないと将来もっと素晴らしい人間になれているはずはないですよね。

将来の完璧な自分を言い訳にしないよう、今がんばりましょう。

 

自己コントロール力に優れた人ならどうするだろう?と考える

自分の尊敬できる、自己コントロール力に優れた人を思い描きましょう。そして、選択を迫られたときは、その人ならどうするだろうか?と考えましょう。

例えば、夜遅くに甘いお菓子を食べたくなったとき、あなたの尊敬する人ならどうするでしょうか?きっと食べないでしょう。それがわかった上で、あなたは食べる気になれるでしょうか。なれませんよね。




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