【書評】全米No.1ファッションアドバイザーが教える 誰でも美しくなれる10の法則



全米No.1ファッションアドバイザーが教える 誰でも美しくなれる10の法則

今回は書評です。全米No.1のファッション・アドバイザーであるティム・ガンによる、主に女性のファッションについて書かれた教本です。ビジネスシーンでのファッションをメインにレビューしていきます。


誰でも美しくなれる10の法則 全米No.1ファッションアドバイザーが教える


著者ティム・ガンについて

ティム・ガンは、日本では「Style up スタイルアップ 〜ティム・ガンのファッション チェック」というテレビ番組で有名です。毎回登場するファッション音痴の女性たちを、ティム・ガンが厳しく、時には愛をもって鍛えていく番組です。ティム・ガンは、自分があり得ないと思うファッションには非常に厳しいのですが、自分で一生懸命コーディネイトを考えてがんばる女性には称賛を惜しみません。

 

NHKで以前放送されていて、今はhuluで観ることができます。

hulu -ティム・ガンのファッションチェック-

※huluは有料の動画配信サービスですが、最初の2週間は無料で視聴できます。視聴登録の方法は、こちらの記事を参照してください→huluに登録する

 

この番組自体、ティム・ガンが選んだ服をゲスト女性に着せて終わり、という安易なものではなく、女性が自分に似合うファッションを自分で選んで着られるようになるまでティム・ガンとそのアシスタントが手助けし見守るという、本人主体のスタンスです。本書もその原則に則っており、自分をより美しく見せ理想に近づく方法を、自分で考えられるように書かれています。

 

ダイジェスト

自分を知る

  • 自分のユニフォームを探す。「ユニフォーム」というのは仕事の制服のことではなく、シルエットやバランス、色、質感などが自分にふさわしい服やその組み合わせのこと。
  • 服を選ぶときは、とにかく試着あるのみ。着てみて自分らしいか、自分にフィットするかを必ず確かめよう。
  • 若く見られたいからと若者向けの服を着たり、楽だからとジャージやスウェットを着たり、ファッションショーでモデルが着るような奇抜な服を着たりするのは避けること。

 

サイズの問題

  • サイズ表記はメーカーやブランドによって違い、ほとんどデタラメなので信用してはいけない。年々大きくなるアメリカ人のサイズに合わせて、今の8号サイズは30年前の8号よりもゆるゆるに作られているメーカーもある。必ず試着して、自分にフィットするものを探すこと。
  • お腹に段ができるようなきつい服、ダボダボの服はだめ。
  • 女性の体型を8種類に分類し、それぞれに似合う服を探すポイントを解説。例えば銅が長く足が短い人なら、ウェストの位置を目立たなくするのがよい。そのため、ハイウェストの服でウェストより下(パンツ、ベルト、靴など)を同色にしてひとつながりに見せる(他の体型の場合も含め、この部分は非常に参考になりました)。

 

クローゼット

「ティム・ガンのファッションチェック」で、ティム・ガンがゲストのクローゼットからバンバン服を捨てていくのは、この番組の見どころの一つでした。本書でも、彼の哲学が語られています。同番組をご覧になった方には、おなじみのものばかりだと思います。

  • 自分のクローゼットの本を、4つに分ける。着るだけでワクワクする服・直し(修繕)の必要な服・人にあげる服・処分する服の4つ。
  • 「着るだけでワクワクする服」を毎日必ず身につける
  • フィットしない服や思い出の服、なんとなく置いてある服は、捨てる

 

ファッション・メンター

  • ファッションを考えるときの参考にできる、ファッション・メンターを決める。ファッション・メンターとは、自分なりのスタイルと個性をもつ人のこと。流行のファッションに踊らされる人ではない。
  • おすすめのファッション・メンターを10タイプ紹介。(アメリカ・ヨーロッパのモデル・女優たちばかりなので、日本で参考にするのは少し難しい場合もあるかもしれません。昔の女優から現役のハリウッド・スターまで。ビジネスシーンを重視する人に参考になりそうなタイプとしては、シャルロット・ゲンズブールやココ・シャネルが挙げられると思います。)

ココ・シャネル

Coco Chanel

 

シャルロット・ゲンズブール

The Charlotte Gainsbourg Handbook

 

体の内側から美しく

  • 綺麗な姿勢で美しく歩くためのトレーニングや、風呂やヘアスタイリングについて。
  • 背筋を伸ばすのではなく、肩を両耳から遠ざけ、肩甲骨を下げて、鎖骨を左右に開くように意識すると楽で綺麗な姿勢がとれる。
  • ビストロ・ポジションを常に意識する。(※ビストロ・ポジション 混んだカフェ(ビストロ)で、机と机の間の狭い隙間を通るときに無意識にお腹を凹ませます。このように緊張感をもってお腹を凹ませた状態のことだそうです)
  • (ティム・ガンは男性ですが、髪の手入れや入浴時のアイテムについて、きれいで自分がワクワクするものを選ぶことが女性にとってどれだけ幸せなことかを理解しています。)

 

10の必須アイテム

「ティム・ガンのファッションチェック」をご覧の方にはお馴染み、ティムが女性が必ずもっておくべきだと主張する10のアイテムの解説……と思ったのですが、少し違うようです。下着や靴、アクセサリーまで含めて、テレビ番組のアイテムとは内容の入れ替えがあります。靴はブーツ・パンプス・バレエシューズ、アクセサリーはジュエリーや腕時計など。突飛なファッションにならず、自分のスタイルを確立するためのアイテムとして、納得のいくものばかり挙げられています。

 


感想

  • 日本人には聞き慣れない、欧米のモデルや女優、ブランド名が多く出てきます。各ページ下に余白がとってあり、解説があるのですが、写真や絵はありません。モデルの写真などが載せてあれば視覚的にわかりやすいのに、もったいないと思います。
  • 時間制限があるテレビ番組と違い、ティム・ガンのファッション哲学が十分楽しめる本です。上記のように写真がないので、インターネットなどで写真を自分で探しながら読むとより内容がわかりやすいと思います。奇をてらわず、なりたい自分を表現するファッションのためにはどうするべきかを考えさせてくれる教本。