テレビで話題のすごいやり方!
という帯がついていたので、手にとってみました。著者の森田敏宏は、
- 地方の新設校から東大理(東大医学部)に進学
- 弱小野球部を全国準優勝に導く
- 東大病院で輝かしい手術成績を誇る
……という華々しい経歴の持ち主です。この程度なら自己啓発本の著者にはゴロゴロいるレベルなので、まだ本を実際に読むまでは評価はできませんが。
参考になった部分
- 1つの仕事にかかる時間を測り、自分の作業効率を知ることによって正確に仕事の計画をたてられるようになる。
- 仕事をタイムトライアルにすることで、ダラダラせずに集中して仕事を終わらせることができる。時計やアラームを使って、最短記録を目指して仕事をすませるようにしよう。
- 起床方法: 光る目覚まし時計ASSA(後述)を利用して、アラームの音ではなく自然に体が起きられるようにする。
- 加圧トレーニングで、短い時間で効率よく運動して健康管理をする。
- 数字を読んだり覚えたりするとき、そのまま読んでいたのでは作業効率が落ちる。数字をすべて1文字で読むルールを決めておき、短いステップで読むようにする。例えば、「0→お 1→い 2→に 3→ み……」など。
- 眠気をさまし、運動の時間を確保するために、ストレッチをしながら読書をするとよい。
感想
- この本最大の売りであるワンステップメソッドは、大昔から言われ続けている「困難は分割する」にバリエーションに過ぎません。単に、面倒臭かったり困難だと思われる仕事を小さく分けて、そのステップを時間を計りながら集中して片付けていくことで仕事を進めるということのようです。目新しいものではありませんでした。
- その他も、朝一番に一人の戦略会議を開いて今後の計画を見直すとか、目の前の急ぎの仕事より急がないけれど将来のためになることに時間を割こうとか、最終目標を決めてそのためには何をすればよいかトップダウンで考えて計画を練るとか、だいたいどこかで聞いたことがある内容ばかりです。この本ならではの新しい視点はありませんでした。
参考にならないわけではありませんが、この手の本をすでに何冊か読まれた方にはあまり新しい内容はないと思います。
光る目覚まし時計
起きる30分前からゆっくりと明るさを増し始め、起きる時間にはかなり眩しくなってアラームとともに起こしてくれる目覚まし時計。著者がおすすめしているのは、パナソニック電工のASSA電気スタンド型です。現在は品切れで、入手可能なのはスタンド型ではなくシーリング型のものだけのようです。
他にも入手可能な類似品がいくつもあるようです(↓)。特に冬は、日の出が遅いため太陽の光で眩しくなるのを待っていたら朝早く起きることはできません。このようなツールを利用して朝活をやりやすくするのもよいのではないかと思いました。
特に、最近話題になりつつある冬季うつ(※)では、陽の光に当たるのが有効な対処法だと言われています。冬場など日照時間が短く光度が弱い場合は、代わりにこのような人工の強い光を浴びることが推奨されるそうです。目覚まし時計として以外に、日常的に利用することで冬季うつの改善や予防の効果も期待できるかも……。
※冬になると気分が落ち込み、異常に食欲が増えたり睡眠時間が長くなったりする症状